本から明日をつくる

本と旅が趣味の大学院生です。色んなジャンルの本の感想とともに、旅の記録を書いています!

熱い思いを持って行動する若者たちに感動した話~『若者力大賞』表彰式に参加して

2月21日、六本木で開かれた日本ユースリーダー主催の第9回『若者力大賞』に参加してきました。

f:id:honkaraasuwotukuru:20180306151009j:plain

 

この賞は以下のような理念のもと開催されているものです。

 若者ならではの自由な発想力とチャレンジ精神をもって、社会をより良くするために自らアクションをおこし、人々の行動に影響を与えていく活力。こうした力を育むためには、家庭や学校、地域、企業などの枠組みを超えて、社会全体で若者の才能を見出し、伸ばしていくことが大切です。

本賞は、こうした若者力を体現している若い世代、及びその指導者を顕彰することで、次世代育成に対する社会的関心を高めていくことを目的に財団40周年を記念して創設されたものです。

(日本ユースリーダー協会HPより引用)

 つまり、今の若い世代の人たちで社会のために頑張っている人を見出して表彰することで、次世代のリーダーを育てていくことへの社会の関心を高めようというものです。

実際に会場に来て表彰式を傍聴していた人たちの年齢層は比較的高いものでした。

 

なお、日本ユースリーダー協会のHPは以下のURLとなっていますので、気になる方は参照までに。

日本ユースリーダー協会 - 公益財団法人 日本ユースリーダー協会

 

 

この記事では今回受賞された人々の紹介と、そのスピーチに対して感じたことを書いていこうと思います。

 

堀江敦子さん(ユースリーダー賞)

 20代の女性は仕事と子育ての両立に不安を持っていて、それは現在女性の社会進出において問題となっていることは言うまでもないことでしょう。

堀江さんが代表取締役をつとめるスリール株式会社では、そのような問題を解決して「誰もが自分らしいワーク&ライフを実現できる社会」を目指すため、共働きの家庭に大学生が子育てインターンとして入り仕事と子育ての両立を体験してもらうという事業を展開しています。

 

この人のスピーチはとにかく熱がすごかったです。

会社で働いてこれはおかしいと思ったことをとことん追求して改善しようと即行動にうつし、最終的に起業に至ったということでした。

実際育児休暇などが浸透してきているとはいえ、子育てとキャリアの両立を本当の意味で理解してくれている会社って案外少ないかもしれません。しかし、それを黙認しながらなんとか頑張っている、耐えている、という女性はいることでしょう。

 

そういった黙認しているけど実はあまりよくないよね、ってことは女性の育児と仕事の両立に限らず他にもあったりすると思います。

そんなとき、黙認するのではなく、自らが先頭にたって改善のために行動していけるかどうか

その状況はおかしい!と言って環境改善のために行動しつづける芯の強さはぜひとも見習いたいと思わせていただける方でした。

 

 

矢田明子さん(ユースリーダー賞)

まさに日本の直面している高齢化問題とそれに伴う医療問題。

矢田さんが代表取締役をつとめるCommunity Nurse Company株式会社は、日常的な見回り・相談などを含むような身近な安心さを地域の住民たちに提供して関係を深めていく「コミュニティナース」という医療人材によって、その医療問題に挑戦しています。

 

この事業は、矢田さんが健康診断を受けていなかったがために自分の父を癌でなくしたことをきっかけに、「父はただ頑張り屋なだけだった、地域のちょっとしたコミュニティーに父の体の異変に気付いてくれる看護師さえいたなら…」と感じたその思いが、この活動の原動力となっているとのことでした。

そのスピーチの一言一言からはその父への思い、そしてもうそういう悲しみはしてほしくないという強い思いが伝わってくるものでした。

矢田さん自身子供もいらっしゃるので育児と事業の両立に苦労することも多々あったそうです。そんなときは周りの人たちが支えてくれた(資格のために大学に入りなおしたそうですが、その大学の同期のひとたちが育児を手伝ってくれたそうです)とおっしゃっていました。

自分の体験から来た強い思いが周りの人も応援したいと思えるものだったのだろうなと思いましたし、彼女のその真っすぐな思いがこもったスピーチはこれからもこの人に頑張ってほしいな、応援したいなと思えるものでした。

 

 

小杉周水さん(ユースリーダー支援賞個人部門)

 生まれながら目に障害を持ちつつも、6歳からクラシックピアノを習ったことをきっかけに音楽活動に取り組んできた方で、あの修二と彰の「青春アミーゴ」の楽曲提供に携るなど、ジャニーズといった多くのアーティストたちに楽曲提供しています。

 

そんな周水さんは3人の子供にも恵まれ、育児のつながりを通して耳の不自由な子供たちと出会い、障がいを持つ子の親の複雑な気持ちに気付いたそうです。そんなときに自分が子供のときは生涯をもっていてもハッピーだったということを伝えたいという気持ちから、「育音」というプロジェクトを立ち上げました。

「育音」は音楽を通じて育児を行い、障がい者施設を訪問して紙芝居や歌を披露していこうというものです。

 

この活動を通して、障がいをもった子供も無邪気に楽しんでいるのを見れた親が涙する場面に何度もあってきたそうです。たしかに障がいをもつ、というときにその本人(ここでは児童)にスポットがあたりがちですが、その親御さんも不安や申し訳なさなどの複雑な気持ちを抱いているんだな、ということを認識させられました。

そしてそういう人生を歩んできた周水さんだからこそ、スピーチでは何度も家族など周りの人たちへの感謝の気持ちを述べられていて、本当に感動的なものでした。

 

 

株式会社リバネス(ユースリーダー支援賞団体部門)

この株式会社リバネスは丸幸弘さんと高橋修一郎さんの二人の代表取締役によって経営されている会社で、「化学技術の発展と地球貢献を実現する」という理念のもと専門知識や技術、人をつなぎ組み合わせることで社会に新たな価値を創出しようとする研究者集団です。

具体的には小中学校への科学出前実験教室を通じた次世代育成や、研究者の研究成果を事業化するプログラムなどを事業としています。研究者の研究を事業化する、ということではミドリムシユーグレナの例があるそうで、これはご存知の方も多いのではないでしょうか。

 

日本の科学を復興させるための科学教育や科学者養成へのパッションがお二方から大変強く感じられ、同じく研究に多少足をつっこんでいる身からすると尊敬に値するもがありました。

とくに研究の道を志してもそれが仕事にありつけないから研究を諦める、という現状を変えたいという話にはとても共感できました。

これからの日本にはこういった教育を本当の意味で理解してサポートしてく集団がもっと必要になってくる、というかなくてはならないと感じました。

 

 

サヘル・ローズさん(若者力大賞)

 今回の若者力大賞は、イラン生まれの在日イラン人で、日本の女優・モデルを行っているサヘル・ローズさんでした。

この方は7歳に現在の養母となる方に出会うまで孤児院で過ごしていたという過去があります。その経験があって、自分が有名になることで同じ境遇で育つ孤児院の子供たちに夢を与えたい、という素晴らしい思いをもった方でした。

 

サヘルさんは自分が血のつながりのない養母から愛情をもらって育てられたからこそ今の自分があると語り、だからこそ血のつながりは越えられるとおっしゃっていました。

しかしその反面、5歳よりあとも孤児院で育ってしまうと自分は誰からも愛されないという感情も強くなっていってしまうと訴えていました。

だからこそ、早いうちに施設から家庭へと子供たちを結びつけようと尽力して、なんとか愛を感じることができる子供たちが増えてほしいと語ります。

 

こういった施設で育つ、といったことってなかなか実感がわかなかったのですが、サヘルさんの話を聞いてもっと知っていくことからはじめないといけないと痛感しました。

強烈だったのが、そういうふうに愛をもらえない子供は大人を信用しなくなるという話で、施設を訪れて帰り際に「またね」と言っても「大人は嘘つきだ、またねって言ってもどうせもう来ないんだ」と言われたことがあるそうです。

そういう子供が成長していっても何が幸せかもわからず、社会が嫌になっていってしまうことは容易に想像できます。

 

今すぐ僕に何ができるかわからないけれど、見ないふりをしていてもいけないなと感じました。

そしてサヘルさんのように強い意思で行動していけるような人間になりたいと感じました。

 

さいごに

以上の方が受賞されたわけですが、どの人たちも今の社会が抱える問題に真っすぐ向き合い、それを本当の意味で解決できるように行動していました。その根底には何が何でも成し遂げたいという熱い思いがあることを垣間見ました。

自分にはまだ何ができるかわからないけれど、そういった人たちを見て、尊敬するとともに、自分もなんかしらのかたちで社会にいい影響をあたえていけたらな、と思える素晴らしい式でした。