本から明日をつくる

本と旅が趣味の大学院生です。色んなジャンルの本の感想とともに、旅の記録を書いています!

利益なんて必要ない。ウイルスから世界を救った男

 

私たちが当たり前のように摂取するワクチン。

しかし、現存する数多くのワクチンが開発されるまでには、そのウイルスによって数えきれない人々が死んでしまっていたことを忘れてはいけません。

 

数多くのウイルスによって人類は苦しめられ、その脅威から人類を救うためにたくさんの研究者たちが奮闘してきました。

そんな人類に猛威をふるったうちのウイルスの一つが、ポリオです。

 

今となってはあまり耳にしないかもしれませんが、20世紀の初めには多くの地域で多くの人々、特に子供が犠牲になっている病気でした

このウイルスのせいで、1916年のニューヨークだけで1万人弱の人がこのポリオに感染し、そのうちの28%が亡くなったとされているほどです。

 

そんな恐ろしいウイルスをなぜ今は耳にしなくなったのか。

それは、2003年までに一部の地域を除きこのウイルスが根絶されたからであり、このポリオに対するワクチンを開発した一人の男の存在があったのです。

 

 

その名は、ジョナス・ソーク

f:id:honkaraasuwotukuru:20180529162005j:plain

 

その男の名はジョナス・ソーク。

1914年に生まれ、1995年にこの世を去ったアメリカの偉大なウイルス学者です。

 

ニューヨーク大学に進学後、患者の治療よりも人類の役に立ちたいと考え、医者ではなく研究者の道を志します。

そしてインフルエンザの研究に当初は従事し、免疫とウイルス感染との関係性を見出します。

そのことがのちのポリオワクチンへの開発につながっていくのです。

 

 

太陽に特許はない

彼はそれから人類貢献のため、当時猛威をふるっていたポリオウイルスを防ぐためのワクチン開発に尽力します。

 

そして度重なる研究を重ね、ワクチンが遂に完成するのです。

1954年には100万人の子どもたちにワクチン接種が行き届き、ここからポリオウイルスは激減の一途をたどるのです。

 

そんなポリオワクチンを人類初の開発に成功したわけです。

やろうと思えば特許を申請でもして莫大な利益を得ることができます。

 

しかし、彼はそれをしませんでした。

 

ある時、だれがこの特許を持っているのかという記者の問いかけに、

「誰も持ってないですよ。太陽に特許はないでしょ?」

と答えたそうです。

 

ソークははなからお金儲けのことなんて考えていなかったのです。

ただただ病気に苦しむ人たちを救いたい、その一心でワクチンを開発したのです。

 

人々に恵みを与えてくれる太陽に特許が無いように、人々に安心を与えるワクチンにも特許は無い。

なんて謙虚で、素晴らしい考えでしょうか。

 

彼は他にも色々と言葉を残しています。

「成功するかどうかはその人の能力より情熱に負うところの方が大きい」

「失敗というものなどないのであって、ただただ早く諦めすぎただけだ」

と彼は言ったそうです。

 

ソークという人となりが分かると同時に、物事に対して取り組むうえで大切なことを教えてくれています。

 

一度でもうまくいけばそれは成功であって、それまでのうまくいかない過程も成功への礎です。

それを失敗と捉えた瞬間に初めて失敗になるということですね。

 

自分も簡単に諦めてしまったりしてはだめでなぁと改めて認識させられました。